「プリンシピア」再販をよせて_過去記事の再掲(5)

Newtonの論法」を再掲します。

[定理1]を証明してやっと準備が出来ました。
要は、ホイヘンスの方法に似せて、加速度を求めればよいわけです。
このとき、重要になるのが、「ケプラ-の法則」ですね。
三つありましたので、おさらいしてみましょう。

[第一法則]:惑星の軌道は、太陽の位置をその焦点とする楕円形である。
[第二法則]:惑星の面積速度は一定である。
[第三法則]:惑星の長半径の3乗は公転周期の2乗に比例する。

楕円軌道_03.jpg

[第一法則]から、今まで議論していた楕円をある惑星の軌道として、太陽は点 に位置するとしましょう。
惑星が点 の位置を通過した瞬間を考えます。
もし、惑星が太陽からの引力を受けていないとしたら、時間 ののち、楕円の接線方向に飛び出して点 に到達することになります。
ところが実際には太陽の引力で太陽方向( の方向)に「落下」します。
落下距離は、落下の法則により

 

で与えられます。ここで、 であり  は点 付近での重力加速度です。


次に[第二法則]を検討しましょう。
惑星が掃いた面積は、 が微小時間なら で近似してよいことは分かると思います。
そこで の面積を考えましょう。

 

となります。面積速度の2倍を とすると、(2)の左辺は です。
つまり、

 

なので、

 

となります。
さて[定理1]に(1)と(3)を代入すると

 

であり、ここから重力加速度 を求めると、

 

が得られました。


[第三法則]はどうなるのでしょう?
(4)の分子にある を構成する は惑星によって異なるものです。
ここで、「惑星の長半径の3乗は公転周期の2乗に比例する」意味について考えます。
惑星の長軸の長さを 、周期を としましょう。
そうすると、この法則は

 

ということで、 はどんな惑星(地球だろうと土星だろうと)でも変わらないわけです。
(もちろん、 は異なりますが、、)
さて、 で惑星は楕円全体を掃くわけですから、面積速度 から、 楕円の面積 ということになります。ここで、惑星の短軸の長さを とすると 楕円の面積 です。
よって、

 
  

ここで という関係を考慮すると

 

となり、 は定数となります。 これを  とすると、(4)は

 

となりました。

この は太陽系の惑星であれば不変で、(5)式が成り立つことになります。
とすると、 は焦点
に存在する太陽に起因するものと考える必要がありますね。
伝説ですが、Newtonはリンゴが落ちる力と星と星に働く力は同じと考えました。
リンゴと星とに共通の属性は「質量」ということになります。そうすると、この は太陽の質量 に起因すると考えなくてはなりません。よって、ある係数 を掛けて とすべきでしょう。とすると、(5)式は

 

となり、該当の惑星の質量を とすると、太陽と惑星間の力は

 

となります。

これが 「ケプラ-の法則」から幾何学的に「逆2乗の法則」を求める方法でした。

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