特殊相対論のおさらい(4)_ベクトルとスカラー量

ローレンツ変換に対して特定の変換則を持つ量がベクトルとテンソルと呼ばれるもの(まあスピノルもあるが)ですが、ここはベクトルを考えます。

時空図上の世界線を考えましょう。この世界線はパナメータ で表わされるとします。
この世界線上の近傍の2事象 に対して
世界点 、世界点 に対応するとして、座標で考えると

 

慣性系 で次の量を定義できます。

 

これは 点での接線ベクトルと考えられるので、

 

と表わせます。 点での接線ベクトルも

 

となります。ところでローレンツ変換で となるため微分も

 

となります。パラメータ がローレンツ不変となると

 

となります。


ベクトル場 : 時空の各点で連続的にベクトルを与えたもの → ベクトル場は時空点の関数

 

スカラー : どの慣性系でも同じ値をとる1成分の量(ローレンツ変換に対するスカラー)

例えば

 
  

ここから

 

は座標系によらない値になります。→ ベクトルの2乗

すなわち、任意のベクトル の2乗は

 

と定義されます。

 時間的 (timelike)
 ヌル (null)
 空間的 (spacelike)

これらの性質は慣性系を変わっても保存されます。

さらに、

 

ということなので、

 

という スカラー積 を作るとこれもローレンツ不変になります。また、

 

であることが分かります。

いま時間的な世界線を一つ考えます。→ この世界線上の事象での接線ベクトルが時間的ベクトル
この世界線上の無限小近傍の2点間の固有時間 (proper time)

 

で、これはスカラー量です。

共動座標系 : この世界線の空間座標が変化しないような座標系(この慣性系で見ると、この世界線で表わされる運動は一瞬止まって見える)
つまり、 なので から、固有時間とは共動座標系での座標時間になります。

この固有時間をこの世界線のパラメータと使うことができますね。このときの接線ベクトルを、この世界線の4元速度 (four velocity) といって、 で表わすと

 

であり、

 

から

 
  

よって

 
  

また、

 

となります。

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