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zoom RSS アインシュタイン方程式へ(2)

<<   作成日時 : 2012/06/04 00:01   >>

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次に、上田博「独学 一般相対論」牧歌舎 の記述を私の理解で要約しましょう。

・アインシュタインは

 「時空の曲率に関する式=エネルギー密度に関する式」

 という重力場の方程式を作ろうとした。

・リーマン曲率テンソル Rλμνρ は4つの添字が付く。

・エネルギー密度を表すテンソル Tμν は2つの添字。  

・これは矛盾 → リーマン曲率テンソルを縮約したリッチテンソル Rμν を作った。

・しかし、リッチテンソルはリーマン曲率テンソルに比べて鈍感で、 Rμν の要素がすべてゼロでも時空は平坦とは限らない。

・リーマン曲率テンソル Rλμνρ の要素がすべてゼロなってはじめて時空は平坦となる。

・そこでアインシュタインは定数kとして、

 

 と置いて、重力場の方程式とした。

・ここで、左辺の発散 であるのに対し、右辺の発散 に気付き、右辺を

 

 に替えた。

が成立し、矛盾のない

  

 という式ができる。

・実は、アインシュタインは右辺を

 

 という形にしたのだが、後にを 取り去った。(歴史的順序は正しいのか不明。。)

・このようにして出来たのが、アインシュタインの重力場の方程式

 

 である。


とここまでの経緯はとても直感的に式を求めていて、数学的根拠が希薄であるように感じます。
しかし、この本では次のような定理を示して、「そうではない」と言っています。
これがこの本のユニークなところですね。

[定理A]=======================================
およびその1階、2階の微係数だけからできている2階対称反変テンソルで、 の2階微分係数については1次式とする。
今、このテンソルを とするとき、これが、恒等式 を満足するならば、(a 、b を任意の定数として)それは必ず

 

という形に表される。
=============================================== 

この定理Aから、 Tμν が時空と関係しているなら、

 

という形にならざるを得ず、



というのは自然な形ということを言っているように思えます。

さて、この定理Aの証明は非常に長いもののようですから、大筋を示しておきます。

@この条件の Tμν は(C1 , C2 , C3 を定数として)

 

 と書ける。(この証明が長くなる。。)

A を満足するので、

 

Bいっぽう、 から、

 

Cこの関係をA式に代入すると、

 

 から  なので、

 

Dつまり、a ≡C1 、b ≡C3 とすると、

 

となります。

つまり、この定理の証明のミソは@です。@自体の証明は長丁場になりそうなので、別の機会に考えたいと思います。

[追記]=============

後で調べたら、この定理Aは、内山龍雄「相対性理論」岩波全書 (1997 年 3 月 24 日 第1刷)の「第Y章 Riemann 空間におけるテンソル解析」の最後 p154 に「定理1」として書いてありました。 
証明内容を確認したいと思ったら、

 「これを証明するには、定理1と同様に測地系を利用するのが賢明である。証明は読者にまかそう。」

ということなので、こちらで調べなくてはいけないようです。

なお、内山龍雄「相対性理論」岩波全書 は現在 内山龍雄「相対性理論 (物理テキストシリーズ 8) 」岩波書店 となっているようです。


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