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zoom RSS ド・ジッター宇宙の計量の変数変換について[追記あり]

<<   作成日時 : 2012/02/03 07:48   >>

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EMANさんの談話室で、掲題の件について質問されている方がいらっしゃるので、少し考えてみました。
当ブログ記事「スナイダーの時空量子化(1)」 http://teenaka.at.webry.info/201112/article_13.html が引用されていましたが、納得されたのかは分かりません。少し質問内容とはズレているので、仕方がないと思います。
「スナイダーの時空量子化(1)」とは表現が少し違いますが、変数変換で同じものであることは「ド・ジッター宇宙の5次元ミンコフスキーの擬球化をもう一度 」http://teenaka.at.webry.info/201202/article_3.html 計算して確認しました。


さて、質問内容を要約してみましょう。
================================================
ド・ジッター宇宙の計量



は、





という変数変換で



と、5次元ミンコフスキー空間として表現できる。
この計算過程を示せ。
================================================

T と W の具体的な個別の変数変換式が分かれば、微分して計算していけば良いのですが、



という条件のみ示してあるので、厄介だなぁ〜、、って思います。
まあ、とりあえず微分することにしましょう。









となります。
これから、





であり、




であることが判明しました。
つまり、上式を満たし、



という条件に合致する dT と dW を求めて、それから、T と W の具体的な個別の変数変換式が求まれば、この計算は成立するということになります。
これを考えてみましょう。上手く変形して dT-dW が求まれば、dT+dW との連立方程式から dT と dW が求まるはずです。
これには、





とすれば良いでしょう。
まとめると、





という連立方程式になり、これを解くと、




 









となりました。


この結果、当初の問題は、
================================================
ド・ジッター宇宙の計量



は、





という変数変換で



と、5次元ミンコフスキー空間として表現できる。
================================================
と書き換えられます。
具体的な計算過程は、
「ド・ジッター宇宙の5次元ミンコフスキーの擬球化をもう一度 」http://teenaka.at.webry.info/201202/article_3.html
で変数の読み替えをして
「スナイダーの時空量子化(1)」 http://teenaka.at.webry.info/201112/article_13.html
を眺めて頂ければ良いでしょう。

なお、簡単な計算で、



であることが示せます。
ド・ジッター宇宙は、最初期宇宙における宇宙のインフレーションに応用されていますが、これがこういう変数変換で、5次元ミンコフスキー空間内の擬球面として捉えられのは大変興味深いことに思えます。
この辺のことは、「スナイダーの時空量子化(2)」http://teenaka.at.webry.info/201112/article_15.html に書きました。



[追記]-------------------------------------



という条件が必須であるというようなご意見がありますが、私は合意いたしません。
上の解法では最終的にTとWの変換式を偏微分方程式で求めていますが、初期条件を明確にしていないので、解がユニークに求まることはありません。まあそういうところを余り拘らずに、簡単な解の例を示したのです。

Kを定数として、



としても、




という条件は満たされます。
さらに、微分 dT、dW には定数 K は現われないので、 



ということを示すことが可能です。
つまり、このTとWの変換式でも構わないということです。
しかし、



なので、この[追記]の初めに書いた式は条件として必須なことではありません。


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コメント(12件)

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わざわざそこまでして大変恐縮です。
本当にありがとうございます。
教科書上で
A=√(3/Λ)
τ=√(Λ/3)t
となっているのでT_NAKA様の変数変換についての記事の最後のT、Wは合っていると思われます。


教科書は

パリティ物理学コース
相対論的宇宙論  
著小玉先生
のP、26〜P、27
です。

ここでは、フリードマン方程式の真空解
<tex>
(da/dτ)^2=ΩΛ0a^2-Ωk0
</tex>
のk=0、k>0、k<0の3つの解

a(t)=ccoshbt(k>0) c,bは定数
a(t)=cexpbt k=0
a(t)=icsinhbt k<0

のRW計量が互いに変換できて
それらがミンコフスキー時空 ーT^2+W^2+X^2+Y^2+Z^2=A^2
に埋め込まれることなどがあります

本当にわざわざありがとうございます
EMANで質問した者です
2012/02/05 23:42
すいません、間違えました
<tex>
(da/dτ)^2=ΩΛ0a^2-Ωk0
</tex>
のtexを削除し、ーΩk0を+に変えて下さい
EMANで質問した者です
2012/02/05 23:48
こちらこそ、お役にたてれば幸いです。
私に分かることがあればお答えできるかも知れませんので、直接質問して頂いても良いですよ。
(掲示板ではちょっと間違えただけで鬼の首をとったように非難されることがあるので、最近はあまりカキコミはしてないんです。。)
T_NAKA
2012/02/06 11:26
T_NAKAさん、こんにちは。
細かいことですが、一つ指摘させてください。
(もちろん、非難するわけではないです)
ここでの問題設定では、

(1) ds^2=A^2(-dτ^2+exp2τ(dr^2+r^2dθ^2+r^2sinθ^2dΦ^2))

に対して、
(2) T+W=Aexpτ (X、Y、Z)=Aexpτ*r(sinθcosΦ、sinθsinΦ、cosθ)
という変換で、

(3) ds^2=-dT^2+dW^2+dX^2+dY^2+dZ^2

を作る、というものですね。

ですが、この変数変換の条件だけではそれはできません。
-T+Wを決めるような条件が入っていないからです。
そのため、(2)から、dT+dWを作ることはできますが、-dT^2+dW^2を作ることはできません。
これを作るためには、(1)(2)の条件に加えて、

(4) -T^2+W^2+X^2+Y^2+Z^2=A^2

のような条件が必要です。


記事の最後にまとめられている、変数変換の式は正しいと思います。
冷蔵庫
2012/02/07 20:17
反論にはなっていないような気がします。
(4) -T^2+W^2+X^2+Y^2+Z^2=A^2
という条件に合致していない変換式を考えることが簡単に出来るからです。
T_NAKA
2012/02/08 14:18
T_NAKAさん、早速追記を書いて丁寧に説明していただきありがとうございます。
ですが、私の意見に対して誤解があるようですので、お返事させていただきます。

>-T^2+W^2+X^2+Y^2+Z^2=A^2

>という条件が必須であるというようなご意見がありますが、私は合意いたしません。

誤解させやすい説明の仕方だったので申し訳ないですが、
私は『-T^2+W^2+X^2+Y^2+Z^2=A^2という条件が必須である』
といった主張するつもりはありません。

(1)(2)だけでは(3)を導くのに不十分、というのが主な主張です。

(4) -T^2+W^2+X^2+Y^2+Z^2=A^2

は、(3)を導くために(1)(2)に付け加える条件の一例として挙げたつもりです。
別に、-T^2+W^2+X^2+Y^2+Z^2=A^2を特別視しているわけではないです。
T_NAKAさんの仰るように、

(4') -T^2+W^2+X^2+Y^2+Z^2=A^2-2Ke^τ

を採用してもいいのはもちろんです。
『(4)の条件が必要』とは言わずに、『(4)のような条件が必要』という
言い方に込めたつもりでしたが、分かりにくかったですね。すみません。

(EMANさんの掲示板では、『(4)の条件が必要』のような言い方をしてしまいましたが、
『(4)のような条件が必要』に訂正させていただきます)

ちなみに、個人的には(4')は、

-(T-K)^2+(W+K)^2+X^2+Y^2+Z^2=A^2

と書くほうが好きです。
冷蔵庫
2012/02/08 23:28
どうも私の記事を良く読まれてないように思われます。
「(2)という変換で(3)=(1)になるようなTとWの具体的な変換式の一例が求まれば、それで問題解決」という立場で論じているつもりです。よって判明しているX,Y,Zの式から作った dX^2+dY^2+dZ^2 を(1)から差し引けば、それが -dT^2+dW^2 となるという論理のどこに間違いあり、そこから、dT-dW を求めることに何が不都合なのか?理解しかねます。変換で無理矢理4次元→5次元表記にしているのですから、5次元空間の部分空間であり、そのために(4)のような条件が付くことはあたり前です。しかし変換式を求めるだけなら必要はありません。
T_NAKA
2012/02/09 08:56
T_NAKAさんのコメントにお答えする前に、もう一度私の主な主張をまとめておきます。
(主張といっても、考えを押し付けるつもりはありません。
単に思ったことを勝手に述べているだけです。
意見程度の意味合いだと思ってください。)

主張1
『この記事の問題設定は、(1)(2) という条件から、(3)を導け、
というものである(ように読み取れる)』

前のコメントでは、「問題設定」の具体的な個所を言いませんでしたが、
記事の初めのほうの、

>さて、質問内容を要約してみましょう。

のすぐ下の=============================で囲まれた部分のことです。


主張2
『(1)(2) だけでは、(3)を導くのに十分ではない』

主張3
『(1)(2)に条件(4)を付け加えれば、(3)を導くのに十分である』



次に、私が主張していないことも挙げておきます。

主張していないこと1
『T_NAKAさんの記事の内容は間違っている』

上に挙げた主張1,2,3のいずれも、そのような主張に該当していないと思います。

主張していないこと2
『記事の内容を書き直すべきである』

書き直すかどうかは、ブログ主であるT_NAKAさんが判断することであり、
ほかの人間が口を出すことではないと思います。
私は単純に気がついた点を挙げただけで、
それ以上のことを言うつもりもないし、権利もないです。

今ぱっと思いついたのはこれぐらいです。
他にも追加すべき事項があるかもしれませんが。
以上のことで何かおかしなところ等あれば、指摘したり質問したりしてください。
キリがいいので一旦ここで切り、コメントの返事は別に書くことにします。
冷蔵庫
2012/02/10 19:15
「・・・と5次元ミンコフスキー空間として表現できる。この計算過程を示せ。」というのは「表現できる」という事実を前提に話を展開しています。ということは、

-dT^2+dX^2+dY^2+dZ^2+dW^2 = A^2[-dτ^2+exp(2τ){dr^2+sin^2θdφ^2}] (=ds^2)

と言えるということです。
ここで、

左辺=dW^2-dT^2+(dX^2+dY^2+dZ^2)=dW^2-dT^2+(dX^2+dY^2+dZ^2)
=dW^2-dT^2+[A^2exp(2τ){r^2dr^2+2rdτdr}+A^2exp(2τ){dr^2+sin^2θdφ^2}]

なので、

dW^2-dT^2=A^2[-dτ^2+exp(2τ){dr^2+sin^2θdφ^2}]
-[A^2exp(2τ){r^2dr^2+2rdτdr}+A^2exp(2τ){dr^2+sin^2θdφ^2}]

と求まります。
このように、私の記事内容は間違っているとは思っていないので、書き直すつもりはありません。それに対し同じことを何度もコメントしてこられても困ります。もうお話を続けるつもりもありません。
T_NAKA
2012/02/10 20:02
どうも、冷蔵庫さんは問題を
--------------------------------------
ds^2 = A^2[-dτ^2+exp(2τ){dr^2+sin^2θdφ^2}]
を、T+W=Aexp(τ)、X=...,Y=...Z=...
という変数変換でどう表されるか?
--------------------------------------
というように捉えているようですね。

最終形が
ds^2 =-dT^2+dX^2+dY^2+dZ^2+dW^2
になるように、T と W の一例上げよ。

というように私は問題を捉えており、記事もそう書いたつもりです。
また同じ内容のコメントならば、こちらの権限を行使することもあり得ます。
T_NAKA
2012/02/10 20:32
>このように、私の記事内容は間違っているとは思っていないので、書き直すつもりはありません。それに対し同じことを何度もコメントしてこられても困ります。もうお話を続けるつもりもありません。

「『間違っている』とか、『書き直せ』とは全く主張していない」、と1つ前にコメントしたつもりですが、
もしかしたら逆に伝わっていませんか?
例えば、

>T_NAKAさん 2012/02/09 08:56

>よって判明しているX,Y,Zの式から作った dX^2+dY^2+dZ^2 を(1)から差し引けば、それが -dT^2+dW^2 となるという論理のどこに間違いあり、そこから、dT-dW を求めることに何が不都合なのか?理解しかねます。

ですが、私が見たところ、何も間違いではないし、不都合でもないと思います。


T_NAKAさんが話を続けるつもりがないと仰るのであれば、これ以上のコメントは控えることにします。
ご迷惑をおかけしました。
冷蔵庫
2012/02/10 20:47
『(1)(2) だけでは、(3)を導くのに十分ではない』
というご主張はこちらの記事とは関係のないものです。
ここの記事は「(1)=(3)」という前提から、TとWの具体的な変換式を求めるということです。
(4)が分かっていれば、すぐに計算でその変換式が出てきてしまいます。
その条件なしに変換式を求めるのが、この記事の目的ですので、そういう主張されること自体が迷惑なのです。
ド・ジッター宇宙は4次元時空なので、それを5次元時空に埋め込んだ形式にするには、擬球(4)の条件が付くことは当たり前ですね。こんな計算自体の考え方を云々するより、そのことの物理的意味を考えることの方が大事なので、こんな議論を続けていても意味がないと感じました。
>「『間違っている』とか、『書き直せ』とは全く主張していない」、と1つ前にコメントしたつもりですが、もしかしたら逆に伝わっていませんか?
その通りです。こちらがそんな事を少しも考えていないのに、わざわざそんな事を書けば、逆の意味にとられると何故お考えにならないのか?不思議ですね。
T_NAKA
2012/02/10 22:11

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