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zoom RSS いまさら双対空間(1)

<<   作成日時 : 2011/12/27 00:01   >>

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実は共変ベクトルのことを書こうと思っていたのですが、双対空間からのアプローチを少し考えます。なので、ここではベクトル空間での「双対空間」の意味です。(この手の説明では接ベクトル空間とかのアプローチもあるのですが、どうも分かり難いのでして、、)

定義としては

[須藤靖「もうひとつの一般相対論入門」日本評論社 P23 からの引用]============================
あるベクトル空間 V 対して、それに属するベクトルを数に対応させるような線形写像の集合をもとのベクトル空間の双対(ベクトル)空間 V* と呼ぶ。
=================================================================================

もう少し詳しいものとして

[齋藤正彦「線型代数入門」東京大学出版会 P129 からの引用]============================
K 上の線型空間 V から K への線型写像を V 上の線型形式あるいは線形汎関数と言う。
V 上の線型形式全体の集合を V* とすれば、V*K 上の線型空間である。
ただし に対し、





と置く。 V*V双対空間と言う。
===============================================================================


というのがあります。
ここで言っているのは、あるベクトル A に対してある「数」(例えば A )を関係付ける写像自体をベクトルと見なすと、その写像(ベクトル)全体の空間が双対(ベクトル)空間ということになるようです。
しかし、あるベクトルにある「数」を関係付ける写像というのは何を狙っているのか?その写像全体がベクトル空間になるのか?という疑問があります。

[私の妄想] (この内容は妄想なのでこれについてのコメントは返答しかねます。)----------
ある「数」というのはどうも最終的にノルムを狙っているような気がします。つまりあるベクトル A のノルムを A 自身と別のベクトルとの内積で表されるようなことを考えて、この別のベクトルというのが双対空間のベクトルではないか?という気持ちです(まあこれは言い過ぎで、計量線形空間というものでちゃんと考えないといけないようです)。
また、ユークリッド2次元ベクトル平面と複素ガウス平面との対応を考えると、複素数 z に対し z* という複素共役がそれに当たるような気もしますね(「双対」と「共役」とは違う概念であることは検索すると分かりますが)。微妙なのが、ブラベクトルとケットベクトルの関係です。「双対」なのか「共役」なのか?
-------------------------------------------------------------

ここでは、相対論が目的なので、4次元ベクトルを考えます。



に対しある「数」を関係付ける写像の簡単な例を出しましょう。
例えば、このベクトルの要素 A0 , A1 , A2 , A3 を単独に 取り出す写像を考えます。
つまり、



で、まとめると



ということになります。(量子力学でいうところのヒルベルト空間上での「射影」演算子にあたるものでしょう。)
ここで、 であることは言うまでもありません。
さて、上式をもう少し丁寧に書くと、



です。ここで、 と書くことにすると、



ということになります。
という表現は普通内積を示すので、このまま使って良いのか?という疑問がありますが「もうひとつの一般相対論入門」ではこの表現を使っているので、このままにします。)

この eν を基底としてベクトル空間を作ることができます。

V* に属する任意の写像を f として、



一方、







つまり、



となり、eν を基底としてベクトル空間を作ることが示されました。
いろんな資料を参照しているので、ここで表現を変えて申し訳ないのですが、ベクトル空間 V* に属するベクトルを A* とすると、



と展開できるということです。
eν をもとのベクトル空間の基底 eμ に対する双対基底ということです。
で、お判りと思いますが、双対ベクトル空間 V* の双対空間は元のベクトル空間 V そのものです。つまり、

 

であり、双対の双対は自分自身ということになります。


さて、ここまでの説明ですと、AA* とはたまたま "A" という文字を使ってだけで各々は関係ないということになりそうです。
しかし、これ以降の表現ではこれを関係付けて考えることにしましょう。

[須藤靖「もうひとつの一般相対論入門」日本評論社 P23 からの引用]============================
ベクトルの基底と言われればわかったような気がしても、線型写像とか双対基底といわれてくると抽象的すぎてピンとこないのは当然である。しかし、ベクトル で表現される物理量 は、対応する双対空間における双対ベクトル によっても表現できる、というように理解しておけば事足りる。 
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この引用の具体的な内容については後記事で触れたいと思います。

今日はこの辺で。。

参考文献:
 須藤靖「もうひとつの一般相対論入門」日本評論社 P23
 齋藤正彦「線型代数入門」東京大学出版会 P129
 ときわ台学/線形代数/双対空間(双対ベクトル空間)
 http://www.f-denshi.com/000TokiwaJPN/04senke/120snk.html




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