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zoom RSS 宇宙の状態方程式と宇宙定数

<<   作成日時 : 2011/10/30 00:01   >>

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前記事で求めた方程式は、3つの時間の関数 a 、ρ、p に対して2つしかなく、これだけでは十分でないことが分かります。
つまり、もう1つ独立な方程式、つまり圧力と密度の関係を決める状態方程式 p = p(ρ) を考えなくてはなりません。
宇宙の状態方程式は、それを満たしている物質に依ってはいくらでも複雑になり得るのですが、代表的なものを4つ上げられているので、それを見ていきます。


(@)非相対論的物質(matter): p ≪ρ

 粒子の生成・消滅はないとすると → 半径 a の球内の粒子数は宇宙が膨張しても不変 :



したがって、質量 m 、運動量 q を持つ非相対論的粒子に対するエネルギー密度は





となります。
また、前記事で求めた方程式で p = 0 と置くと



から、



となります。
具体的には、バリオン、暗黒物質 などがこの場合にあたります。


(A)相対論的物質(radiation): p = ρ/3

 粒子の生成・消滅がなければ、相対論的粒子でも前項の式は同じく成立します。
 一方、相対論的粒子の(平均)運動量は



なので、m = 0 であっても相対論的粒子のエネルギー密度は



となります。
また、前記事で求めた方程式で p = ρ/3 と置くと



から上式が求まります。
このような物質の代表例は光子(宇宙背景輻射)ですが、質量をもつ粒子であってもその粒子が宇宙の温度に比べて十分無視できる時間(kBT(t) ≫ mc2)は上式に従うとのことです。


(B)宇宙定数(cosmological constant): p = -ρ 

 アインシュタイン方程式の左辺に現れる(すなわち時空自身がもつ幾何学的性質)宇宙定数をむりやり物質場とみなすと、
 p = -ρ という状態方程式従うことになります。つまり、

 

で、「アインシュタイン方程式 → フリードマン方程式(2)」と書いたものになります。


(C)ダークエネルギー(dark energy): p = wρ 

 最近では「宇宙定数」=「真空自身がもつエネルギー密度」と解釈されることのほうが多いとのこと。
 → 物質の一部とみなすと、定数である必然性はなくなる。
もう少し一般化して

  

    (ただし、w は定数)
という状態方程式に従う物質を考えてみることにします。
また、宇宙の全物質は、非相対論的物質 ρm と ρχ の2成分からなるものとします。
この2成分が互いに移り変わらないとすれば、



となります。それぞれ

 w = 1/3 の場合:相対論的物質(輻射)

 w = 0 の場合 :非相対論的物質

 w = -1 の場合 :宇宙定数

に帰着します。
このような事情もあり、w < 0 のような状態方程式を持つ物質の存在を仮定して、暗黒物質に対応させ、暗黒エネルギー(dark energy)と呼ぶことが一般的になりつつあるとのことです。




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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
これ読んで自分の「標準宇宙論」のノートに慌てて初期宇宙の項を設けましたw
真空のエネルギーとか暗黒エネルギーという言葉は確かに最近よく使いますね。
あもん
2011/10/30 17:19
あもんさん、コメントありがとうございます。
この記事が何等かのヒントになったとしたら、光栄です。
T_NAKA
2011/10/31 07:52

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