テーマ:摂動計算の基礎

古典力学の量子化:量子力学(2)の再掲

「古典力学の量子化:量子力学(2)」。こちらも再掲しておきましょう。 ・波動関数の状態ベクトル表現 に違和感がある。。というか、直感的でない。   つまり、    あるいは \(t\) を省略した表現    というのが、ピンと来ないのです。  これが成立すると、  完全性条件:   から   …
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古典力学の量子化:量子力学(1)の再掲

少し忘れてしまったので、古典力学の量子化:量子力学(1)を考えながら再掲します(重要でないところは省きます)。 ・量子物理学の大きな特徴(古典物理学との比較において)  「演算子(\(Operator\))による物理量の表現」\(&\)「実験結果に対する確率的予測」 ・演算子(\(Operator\))による物理量…
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電子・陽電子散乱(1)

ウィックの定理に思った以上手間取ってしまいました。やっと本筋に戻ります。。 (あまり間を置きすぎたので、すっかり忘れてしまいました。戻れるのか?) どういう反応かと言うと「電子と陽電子が衝突・消滅していったん光子になり更にそれからミューオン対が発生」するものです。 始状態・終状態の粒子それぞれの運動量とスピン変数を …
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ウィックの定理(9)

この「ウィックの定理」もやっと最終段階に入ります。「ウィックの定理(5)」に転記した証明すべき式(A)を再掲します。 数学的帰納法を使うので、この式は成立する前提で、  を考えてみます。 ですが、「ウィックの定理(8)」の結果 から、 なので、 …
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ウィックの定理(8)

このシリーズはもっと簡単に終わるつもりでしたが、途中で「シュレーディンガーの猫」シリーズを考えていて、モチベーションが下がってしまい、何だか長くなってしまいました。記事の原稿はリアルタイムで書いているのではなく、前もって書いたものを順番を考えて UP しています。そういう事情なので、この「ウィックの定理」関連の記事を書くのは、実は久しぶ…
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ウィックの定理(7)

証明の先を続けます。まず、前記事の最後の部分を書いておきましょう。 次に を を含む部分と を含む部分を分けることを考えます。つまり、 となると思います。これが、 となるようです。(ちょっと納得し難い部分があるんですが、とりあえずここでは受け入れてお…
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ウィックの定理(6)

証明の先を続けます。まず、前記事の最後の部分を書いておきましょう。 式(B)の最右辺の第1項は、 となります。ここで、 ですが、 > と仮定しているので、 となり、 ということになります。 ここから、式(B)の最右辺の第1…
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ウィックの定理(5)

ここから、やっと(数学的帰納法による)証明の本筋に入ることが出来そうです。 これまでの準備ををおさらいすると、 「ウィックの定理(1)」にて、証明すべき式を提示しています。 「ウィックの定理(3)」にて、正規積の表現を示しています。 「ウィックの定理(4)」にて、n = 2 の場合の証明を与えてい…
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ウィックの定理(4)

証明を続けますが、ちょっと引っ掛かってしまいました。 数学的帰納法を使うとのことで、n = 2 の場合は明確なので成立するとして、「n の場合から n+1 の場合を導く」ということが証明の主軸となります。ところで「n = 2 の場合は明確」というのは、どうなのか?ということを考えました。 「ウィックの定理(1)」の n = 2 …
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ウィックの定理(3)

では、この定理の証明に入ります。 まず 個の演算子 の正規積を、それぞれの生成演算子部分 と消滅演算子部分 の積として表すことから始めます。 記号の定義として、   :  の任意の部分集合(元の数は偶数でも奇数でもよい)   :  の補集合 とします。(今回は、元の数が奇数・偶数に拘らないため、 もあ…
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ウィックの定理(2)

前記事の続きで、n = 4 の場合が問題として提示されていました。 これを考えてみたいと思います。模範解答はないので、間違っていてもご了承のほど。。 なので、 です。 したがって、 …
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ウィックの定理(1)

本来ですと「スカラー粒子散乱」の後は「電子・陽電子対消滅」に行くところですが、そこで掲題の「ウィックの定理」が出てくるので、それを先に考えて行きたいと思います。すこしリズムが狂うのですが、ご容赦のほど。。 さて、この「ウィックの定理」は以前にも記事にしているのですが、どうも十分な理解が出来ませんでした。。よって、ここでその状況を崩せる…
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スカラー粒子散乱(3)

今回も前記事が文字数制限で途中となったので、その続きです。           となります。(デルタ関数のカッコの中の符号は±を入れ替えていますが、値は変わらないことに留意願います。) これを「断面積と崩壊幅(6)_ 断面積の定義」の不変散乱振幅の定義と比較してみると、     …
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スカラー粒子散乱(2)

前記事が文字数制限で途中となったので、その続きです。       (ここで前に出てくるのが、p40 でなくて、q10 なのは、積分変数だからだと思う。。) 続けると、                   よって、 …
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スカラー粒子散乱(1)

今回から「Ⅲ.ファインマン則と計算の具体例」の「Ⅲ.1 共変摂動論での不変散乱振幅」に入ります。 いくつかの反応を最低次の近似で扱ってみるとのことです。まず、「スカラー粒子散乱」です。 これは、スカラー粒子同士の散乱 φφ→φφ で、相互作用としては λφ4 模型     を考え、場の演算子は     で…
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場の演算子のまとめ(10)_複素ベクトル場

「複素ベクトル場」の続きです。 ・ 生成・消滅演算子の交換関係  ここでも以下は を満たす物理成分について:            ・横偏極 、縦偏極 ベクトル             ただし、   に対応する生成・消滅演算子は          …
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場の演算子のまとめ(9)_複素ベクトル場

今回から「複素ベクトル場」に入ります。これは電荷・質量を持つスピン1を持つ粒子を記述し、具体的には荷電弱相互作用を媒介するWボゾンがこの場で表されます。この場合もゲージ固定項が必要です。 ・自由場のラグランジアン(+ゲージ固定項)と運動方程式   ・伝播関数 ファインマン(Feynman)ゲージ …
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場の演算子のまとめ(8)_実ベクトル場(質量≠0)

「実ベクトル場(質量≠0)」の続きです。 ・ 生成・消滅演算子の交換関係     ・物理成分(スピン=1成分)  物理的過程でループを考えない計算では      という条件(ローレンス条件)を に課すことで、物理的成分(スピン=1成分)を取り出すことが出来る。以下はその物理成分について:     …
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場の演算子のまとめ(7)_実ベクトル場(質量≠0)

今回から実ベクトル場(質量≠0)に入ります。これは質量=0の実ベクトル場に似ているのですが、質量≠0なので光速という条件が無くなり、そのため物理的自由度が1つ増えて、縦偏極(Longitudinal polarization)も物理的な成分となります。 具体的には中性弱相互作用を媒介するZボゾンがこの場で記述されます(Wボゾンは「複素…
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場の演算子のまとめ(6)_実ベクトル場(質量=0)

「質量=0の実ベクトル場」の続きです。 ・ 生成・消滅演算子の交換関係     また、任意の物理的状態 に対して    ・物理的成分(横偏極)   というのは、 スピン1の粒子の偏極ベクトル_(3)[質量を持たない場合] に示したように、(静止系をとることが出来ないので)実際は意味を持たないですね。…
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場の演算子のまとめ(5)_実ベクトル場(質量=0)

質量=0の実ベクトル場について述べていきます。 これは電気的に中性なスピン1の粒子を記述し、具体的には「光子」と「グルオン」になりますが、グルオンは更にカラーという自由度を持ちます。 独立な4元ベクトル で展開され、この4つのベクトルが粒子の偏極を表します。 質量が0という制限により、実際の自由度は2。これが二通りの横偏…
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場の演算子のまとめ(4)_ディラック場

ディラック場に関することを続けます。 ・射影(Projection)演算子(質量≠0の場合)    ただし、 はスピンベクトルで、 を満たす。粒子の静止系では    任意の系ではこの形は、これをローレンツ変換すれば得られるが、特に、運動量 方向の偏極の場合は    ただし  ここで、 がヘ…
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場の演算子のまとめ(3)_ディラック場

今回はディラック場について書きます。これはスピン 1/2 のフェルミ粒子(レプトン、クォーク)を記述するものです。 この場はディラックスピノルと呼ばれる 4 成分の量 で表されます。 また、標準表示(ディラック表示)の とこの量のエルミート共役をつかって、    が定義されます。 この二つの…
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場の演算子のまとめ(2)_複素スカラー場

前記事の実スカラー場のつづきとして、複素スカラー場について記述します。 複素スカラー場  電気的には中性でないスカラー粒子(スピン0粒子)を記述する場。  反粒子・粒子の区別がある ・自由場のラグランジアンと運動方程式(クライン_ゴルドン方程式) ・伝播関数 ・φ(x) の運動量展…
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場の演算子のまとめ(1)_実スカラー場

ここまでは理論を進めるために、実スカラー場(Real scalar field)のみに話を限定してきましたが、その他のディラックスピノル(Spinor)場やベクトル場についても簡単にまとめます。 まず、いままでやってきた実スカラー場についてまとめましょう。 実スカラー場  電荷を持たないスカラー粒子(スピン0粒子)を記…
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断面積と崩壊幅(8)_ 崩壊幅の定義

普通の素粒子はより軽い素粒子群に時間の経過で崩壊していきます(例外:電子、光子、ニュートリノ等)。これを「崩壊現象」といいますが、これも衝突過程と同じで素粒子相互作用の性質を調べるために分析される現象です。よって、衝突過程の断面積と同じような尺度が考えられます。 具体的には断面積に対応して崩壊幅という量が考えられ、1個の粒子の単位…
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断面積と崩壊幅(7)_ 断面積の定義

前記事の結論の具体的な扱いについて、もう少し考えていきます。 [引用 p66~67]===========  実際の実験では、終状態の粒子のすべてについて、同様に詳しく調べることは簡単ではない。  特に、多数のクォーク(ハドロン)が生成される場合などは、そのような分析は不可能なことも少なくない。  むしろ、終状態の特定の粒子…
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断面積と崩壊幅(6)_ 断面積の定義

ここで、どんな反応の前後でも全エネルギー・運動量 P は保存されることに注目します。 全エネルギー・運動量 が保存されるから、 には という因子が含まれているはずです。それを抜き出して と表わします。この は不変散乱振幅 (Invariant scattering amplitude) と呼ばれているようです。…
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断面積と崩壊幅(5)_ 断面積の定義

先に進みましょう。前記事で検討した「フォック基底の完全性条件」から反応回数を考えます。 まず、「フォック基底の完全性条件」をおさらいすると、 なので、任意の状態 は、 と展開されて、そのノルムも と表されます。 「断面積と崩壊幅(3)_ 断面積の定義」で述べたように、  …
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断面積と崩壊幅(4)_ 断面積の定義

前記事で言ったように問題を考えることにします。 最近頭が働かなくなってたのか、この問題を解くのに随分と時間が掛かってしまいました。 定義に戻って順番に考えていけば良い素直な問題なんですが、どうも隘路に入ってしまって。。 [問題 Ⅱ.2]============================ 下式の両辺を と で挟んで等…
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