ハイゼンベルク形式による調和振動子(5)

今回は「平均値とゆらぎ」について勉強します。

規格化された固有ベクトル \(\psi ^{(j)}\) で、それに対応するエネルギーが \((j+1/2)\hbar\omega\) の固有状態にある振動子を考えます。


から、 \(\psi ^{(j)}\) は0オリジンで \(j\) 番目の要素が1でその他の要素がゼロのベクトルであることがわかります。
なので、いま考えている固有状態における任意のオブザーバブル \(L\) の平均値(期待値)は


よって、\(A_{jj}= (A_{jj})^{\dagger }=0\) から \(Q= (A^{\dagger }+A)/\sqrt{2}\) および \(P= i(A^{\dagger }-A)/\sqrt{2}\) の平均値もゼロになります。
ここでは、



の平均値(期待値)の計算をしてみます。





よって、



となり、


です。ここから、粒子の位置におけるゆらぎの平均二乗は


運動量におけるゆらぎの平均二乗は


なので、


最終的に


が成立します。
基底状態(\(j=0\))、すなわち、最低のエネルギー状態においてさえ、\(\Delta p\) と \(\Delta q\) のどれもゼロではありません(\(\Delta p\Delta q=\hbar/2\))。
これは、そのエネルギーもまたゼロでない(\(\hbar\omega/2\))という事実からも期待されるものです。このゼロ点エネルギーは振動子から取り出すことはできません。

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