SIRモデルを勉強する(1)

牧野淳一郎先生の科学 5月号掲載予定の「3.11以後の科学リテラシー」(新型コロナウイルスの流行の数理モデルによる現状の理解と必要な対策についての文章)がご厚意により臨時公開されています。それを読んで掲題のSIRモデルを勉強してみたいと思います。

キクマコ先生は「日本のようにPCR検査数が少ない状況でSIRモデルがどうとか言っても。。」と、批判的なんですが、知識として学ぶのは有益と考えて書いています。

さて、このエッセイの 0002 ページ目の式です。

 

ここで、

 S (Susceptible:感受性の強い) : まだ感染していない人の人数
 I (Infected:感染した) : 現在感染中の人の人数
  R (Recovered:治った) : 感染から回復した人(死者も含む)の人数
 N : 全人口

で、全人口を「まだ感染していない人」「現在感染中の人」「感染から回復した人(死者も含む)」に分けたという意味ですね。

 
 

(3) 式は「感染から回復した人(死者も含む)の人数の増加速度は現在感染中の人の人数に比例し」、その比例係数がγということになります。
(2) 式は基本的に「現在感染中の人の人数の増加速度はまだ感染していない人の人数と現在感染中の人の人数の積に比例し」、その比例係数がβということになんですが、これは(3) 式で表現される「感染から回復した人(死者も含む)の人数の増加速度」を差し引く必要があるので、それが右辺の第2項の意味になるのでしょう。

さて、これらの微分方程式を正規化することを考えます。そのために次の変数を定義しておきましょう。

 

(2) 式を N で割ると

 

同様に(3) 式を N で割ると

 

よって、

 
 

もう一段階の正規化で、γ=1 になるように時間尺度を合わせて

 
 

となります。ここで

 R0 : 基本再生産数

と呼ぶようです。この微分方程式は解析的には解けないかと思いますが、解法については次回考えましょう。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント