東洋思想ノート_中国古代思想_調和への弁証法(5)

これは「東洋の合理思想」という本をテキストとして勉強したノートです。

<2> 『易経』の関係論的論理

1.肯定・過程・調和・循環

『易経』の弁証法の四つの特徴
 ①肯定の弁証法 ②過程の弁証法 ③調和の弁証法 ④循環の弁証法

①肯定の弁証法
 合理的思考の範囲内で、矛盾を介して新しい肯定を獲得するための論理

②過程の弁証法
 同一事物が他との連関によって陰と陽とを変えてゆく過程を論ずる

2.闘争をはらむ調和の弁証法

③調和の弁証法
 矛盾するものの調和を追求してゆく論理
 矛盾するものの調和=陰陽という矛盾対立する二概念を相補関係のなかで結び付けること

 親は子に対して陽、子は親に対して陰
 「親は子に対して陽」という命題と、「子は親に対して陰」という命題とは相補って相等
 矛盾対立する概念が相等なる命題で結ばれる → 陰陽の均衡 → 調和
 この調和の実現を目指して不均衡(不正・不応)を排除してゆくところに「生成」の道

 不均衡(不正・不応)を排除=否定的活動、闘争という要因を包合

 「革」の卦(革命を肯定する卦)の彖伝
 「天地革而四時成、湯武革命、順乎天面応乎人」
 天地あらたまりて四時(春夏秋冬)なり、湯武命をあらためて、天に順ひ人に応ず
 → 自然の四季も人間社会も闘争によって新しくなる

 易の闘争は、ただ不均衡(不正・不応)を排除するだけで、それ以上敵を打倒するものではない
 → 調和の実現 「大和を保合する」


3.すべては循環する

④循環の弁証法
 易の理 : 陰陽が交差→万物が変化
  交差は繰り返し、変化は循環

 「終日乾乾、反復道也」(終日は乾乾すとは道を反復するなり)

 自然現象そのものが一年は四季、一日は昼夜の繰り返しと循環に従っている
 この繰り返し循環することを道徳の規範と考えている
 → 循環の弁証法

 易の変化は「変通配四時」(変通四時に配す)、昼夜・四季のような真の意味の循環・繰り返しをいう

 → 真の意味の否定が欠けており、否定による自己反省がない
   合理性の徹底した反省がない

 → これが易経の合理性の限界であり、古代中国思想の合理性の限界

 ただ、老荘思想はこういう反省の上に立って、合理性から非合理性に向かう独特な論理を構成

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