東洋思想ノート_中国仏教_多様性の統一(11)

これは「東洋の合理思想」という本をテキストとして勉強したノートです

5.悟りのあとの正しい判断

華厳思想の論理の特徴 : 事事無礙・相即相入

華厳思想の弁証法的特徴 :  
 四種法界の思想はすでに段階的弁証法の性格を持つ
 ただ、天台の次第の三観ほど明瞭に矛盾を媒介としていないので、はっきりとした弁証法ではない
 しかし、四種法界の頂点にある事事無礙法界の弁証法的性格は明瞭にあらわれている。

 対立し差別し合う個と個との間の同一、 差別の同一、矛盾の同一 → 矛盾を介しての認識
 事事無礙における矛盾は、差別される主語と主語とが同一の述語を持つという形で解消
 差別性と同一性という矛盾しあう概念 → 相等関係で結合され総合される → 一種の弁証法的思考

 しかし、それはヘーゲルの弁証法のように思想的内容が順に構成されてゆく過程的弁証法ではない
 また、唯識論や天台の次第三観のような認識態度または見方の段階的な変化を示す段階的弁証法でもない
 天台の三諦円融と同様な見方に関する非段階的弁証法
 竜樹の「中論」にみられるような否定的弁証法ではなく肯定的弁証法

 悟りの体験に達するために妄分別(誤った判断)を否定する論法ではなく、悟りに達した後の正しい分別を示す論法であって、その点は天台の三諦円融と良く似ている

 事事無礙はものの見方であって、何らかの実体のあらわれではない

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