朝カル立川教室「ダークマター・ダークエネルギーを深掘りする」受講記録

掲題の講座を受講してきましたので、自身の記録として記事にしておきます。

講座名 :
ダークマター・ダークエネルギーを深掘りする

講座案内 :
ダークマター、ダークエネルギーというキーワードは、その語感からか、多くの人々の口に上ります。ただし、それらの概念がなぜ必要なのか、どういう役割を果たすものなのかについて、真に関心を持たれているのかどうかはやや疑問です。これらの概念がどのように登場し、なぜ不可欠だと考えられているのか、数式こそあまり使いませんが深掘りして学ぶことを目指します。(講師記)

日時・期間 :
2020年 2/15 13:00~15:00 1回

講師紹介:
山岡 均 (ヤマオカ ヒトシ)
1965年愛媛県松山市生まれ。東京大学理学部天文学科卒。東京大学大学院理学系研究科中退。博士(理学)。九州大学大学院理学研究院助教などを経て、現在、国立天文台天文情報センター広報室長・准教授。専門は、超新星をはじめとする変動天体の理論的観測的研究。大質量星の進化と最期について、さまざまな手段で研究を重ねている。

お話の大筋については次の内容のパワポを示されました。
今日のあらすじ------
■ 観測的宇宙論の基礎
■ ダークマターの観測史
 ● 天体の運動の理解
 ● 宇宙論との関係
■ 熱いダークマターと冷たいダークマター
 ● 大規模構造の形成
■ ダークマターの正体に迫る
■ 宇宙の加速膨張とダークエネルギー
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大体この順番でお話は進むのですが、なるほどと思ったのは宇宙図でした。

宇宙図01.jpg

時空図と同じで縦軸が時間軸で横軸は空間(本来は3次元ですが、2次元で模擬的に表しています)です。一番下がビッグバンで時間経過で宇宙が段々と広がっていくことをすり鉢状の図で表しています。そして、すり鉢の一番上に人型のマークがありますが、これは現時点での我々を表しています。
さて、現時点での我々とビッグバンを頂点とする紡錘状の形はすり鉢の中に見えますが、これは何を意味しているでしょう?これは「 現在、我々が見ている宇宙」なのです。この話は以前も本で読んだのですが、その時はよく理解できませんでした。

これは、よく目にする光円錐の下半分(過去の部分)を示しているということでしょう。

光円錐01.jpg

ミンコフスキー空間なら、光円錐は名のとおり現在を頂点とした円錐形なんですが、膨張宇宙を過去に遡ると、段々と空間スケールが小さくなって、ビッグバンで一点に縮んでしまい、紡錘形状になるわけです。
そして、この紡錘形の表面にある星の光が現在の我々の目に届いているわけです。つまり、この紡錘形の表面にある全ての星々を現在我々が見ていることになるんです。言われてみれば当たり前なのですが、今回受講したおかげでやっと理解することができました。

話が前後してしまいましたが、宇宙膨張の事実をハッブルが発見しました(ルメートルが先ということもあって最近はルメートル=ハッブルの法則というようですが)。ここで、「遠い天体は波長の伸びが大きい」という説明を以前は「運動によるドップラー効果」だったのですが、それは間違いで「空間スケールが伸び」たことが本当の理由です。

ダークマターの話では、よく知られているように最初は銀河の回転曲線の矛盾から想定されましたが、宇宙論においても背景放射のムラなどがこれに関係するということでした。
このダークマターの候補として、光らないので「電磁相互作用はなし」、重力源なので「重力相互作用あり」、なんらかの粒子ならば外部にでない「核力はある」かも、ということで、標準理論の枠外の未発見の粒子で、例えば次のような加速実験で探索しているとのこと。



本音では、この Belle Ⅱや Cern の加速器でもダメかも。。

さて、宇宙の膨張を測定するためは、星の赤方偏移とその星までの距離の双方の測定が必要です。
赤方偏移は分光観測つまりスペクトルのずれですぐに分かるでしょう。距離を測るためにはセファイド型変光星を使っていたのですが、色々問題があり、核爆発型超新星を標準光源として使って観測した結果、下図の「加速膨張する宇宙」を示すデータとなったとのことです。→ ノーベル賞

加速膨張01.jpg

では、加速膨張の原因となるものは何か?ということになり、ここにダークエネルギーというものが考えられることになります。
どうも実体は良く分かっていなくて、エネルギーといっても「エネルギー保存則」などは成り立たないダークなものということです。
アインシュタインが暫定的に導入した「宇宙項」でも説明されるので、エネルギーというのは妥当なのか?円グラフで宇宙の構成として「物質」「ダークマター」と同格で表現して良いのか?ちょっと疑問が残りました。ここはちょっと勉強してみます。

ということで、宇宙論をざっと概観出来て楽しい時間でした。

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