アマテラス・スサノヲ神話(9)

日本人の神話的思考」の特に「第2章 4.アマテラス・スサノヲ神話ー交換の構造」をテキストとして標題について勉強したノートです。

天の安の河のウケヒの二重の「交換の構造」

「交換」は二重
 ① モノとタマ (霊)の交換
アマテラス : スサノヲの剣(モノ)にタマを与えてカラスキの三女神とした
スサノヲ : アマテラスのミスマルの玉(モノ)にタマを与えてスバルの五男神とした
 ② 性の交換
天の父イザナギの娘アマテラスは珠から五男神というマスラヲを得る
(男→女→男)
地の母イザナミの息子スサノヲは剣から三女神というタワヤメを得る
(女→男→女)

アマテラス01.jpg

「交換の意味論」も二重
① モノとタマの交換によって、それが等価交換なら、天の火、地の火、天の水、地の水の4項についての分業と宇宙的調和が成立するはず
② 性の交換によって、それが等価交換なら、《ニギミタマ》(和魂)と《アラミタマ》(荒魂)の2項、《母性原理》《父性原理》の2項についての分業と宇宙的調和が成立するはず 

高天原に昇る(まだ天の水・地の水の統帥権を得ていない)スサノヲ → 高天原で天の水の統帥権を得る必要がある
 → ウケヒにより三女神を得る → 高天原に沖・中・辺という海原を配置 →  天の水の統帥権を得る
後に三女神の筆頭タキリと農業創始者オホクニヌシの間に、雷神アヂスキと妹シタテルをもうけてカラスキの星座を完成
 → 農耕に不可欠な天の水の統帥が完成 (スサノヲの武具である剣 → 農耕器具カラスキ) 

(終生独身である)アマテラスにとってスバルの五男神を得る = 後継者を得る
しかし、彼女が手にしたものは《天の稲穂》にすぎず、《地の稲穂》を育む地の火の統治権を得るのは、五男神の長子オシホミミの子ホノニニギが地上に降り立ち、天の稲穂と地の稲穂との統合で完成
それまでは 地の稲穂=地の火 はスサノヲの子(あるいは孫)の管理下に置かれていた


《ニギミタマ》と《アラミタマ》の対立

 火神ヒノカグツチを剣で斬ったイザナギ=《アラミタマ》
 ヒノカグツチの兄弟ともいえる地底の雷神をも包摂する母性のイザナミ=《ニギミタマ》
 《アラミタマ》に対立するスサノヲ=《アラミタマ》

 天の父イザナギには女性である《ニギミタマ》=アマテラスが必要
 《アラミタマ》であるスサノヲが母のもとに赴いて初めて安定を得る

 父系継承での逆転であるアマテラス(女性)の存在=父系原理での弁証法的な否定項
 スサノヲ(男性)は母系原理での弁証法的な否定項

 アマテラスは《アラミタマ》であるスサノヲの剣を三女神というタオヤメに変える
 スサノヲは《ニギミタマ》であるアマテラスのスバルの珠を五男神というマスラヲに変える
 → アラミタマ/ニギミタマの相互作用による弁証法の過程と実現
 赤い火(危険な火) → 白い火(優しい火) に変える弁証法
 赤い水(危険な水) → 白い水(優しい水) に変える弁証法

 「火=死を媒介項とした地下のイザナミ」と「水=生のスサノヲ」が結合
 「水(禊)=再生を媒介項とした天のイザナギ」と「火=死(岩屋戸)のアマテラス」が結合
 → 高天原、根の国という世界を創造する意味
   

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