「日本会議」本を3冊読んだ

別に読み漁っている訳ではないのですが、「日本会議」を扱った新書を3冊読みました。

その本とは
1.日本会議の研究
2.日本会議の正体
3.日本会議 戦前回帰への情念
です。

読んだ時期が離れていたりするので、読み比べ書評をする積もりも無いし、出来る力も持っていません。
なので、この3冊を読んで自分なりに感じたことを脈絡なく書いています。

最初に不思議だと思ったのは、「日本会議の研究」が扶桑社から出版されていることでした。扶桑社といえば、改憲右派の「産経新聞」や「正論」を出しているフジサンケイグループ傘下の出版社ですよね。この本は決して改憲右派に有利な主張をしている訳じゃないのに、良く出版したなぁ~っと感じました。
ただ、作者の菅野完氏の口調は「実はそんなに大したものじゃない」と言っているように感じました。「女子供はだまってろ」というオッサンの思想だとも言っていたような。。また、集票力もそんなに無いとも。
特に神社本庁の影響力をどう見るか?というところで、菅野完氏と青木理氏や山崎雅弘氏が考えるより評価していないようでした。

さて、日本会議が発足した経緯は Wikipedia でも分かりますが、これらの本から、「生長の家」に関わる人が中心に居るようです。現在の「生長の家」は政治活動を辞めているので、これらの人々を「生長の家」の信者と言って良いのか?は疑問です。しかし、創始者・初代総裁の谷口雅春氏の思想に多大な影響を受けていることは確かでしょう。
旧「生長の家」の思想が影響している日本会議に神社本庁などの他の宗教団体が結集しているのは何故か?という疑問があるのですが、戦前の国家神道体制自体は旧「生長の家」の思想に合致しており、国家神道の流れを継いでいる神社本庁などが参画するのは当然なんだそうです。

改憲ということは、必要ならば実施しなければならないでしょう。
例えば、実態は自衛隊という軍隊を持ちながら、9条をどうするのか?という議論は多いにすべきでだと思うのですが、日本会議が言っているような「家族を大切にしよう」などという文言を憲法に組み込む必要があるのか?大変疑問に感じます。

また、政教分離を緩和して戦前の国家神道のようなものを復活させたいようですが、現行憲法では、神道に対し次の2つの判例があると習いました。いずれも役所などの公的機関が神社などに対し税金からお金を出したというものですね。

津地鎮祭事件(最大判昭52.7.13)[神道式地鎮祭は、目的がもっぱら世俗的なもの。効果は神道を援助、助長、促進しまたは他の宗教に圧迫、干渉を加えるものとは認められない。憲法20条3項に禁止される宗教的活動にはあたらない。合憲。]
愛媛玉串料訴訟(最大判平9.4.2)[玉串料の奉納は、目的が宗教的意義を持つ。効果は特定の宗教に対する援助、助長、促進になる。県と靖国神社等とのかかわり合いが相当限度を超える。憲法20条3項に禁止する宗教的活動にあたる。違憲。]

私の感覚からすると、常識と照らし合わせて良い判断をしていると思います。民間企業でも職場に神棚があったり、幹部が揃って近くの神社に初詣したりしていますが、別段違和感はありません。
日本の神道というのは、そういうものですが、靖国とかは明らかに異なるものでしょう。いわゆる国家神道は、明治政府成立(1868)から終戦(1945)までの70数年間この国に多大な影響を与えていました。戦後70年経過したので、明治憲法下の日本を伝統社会というなら、日本国憲法下の社会も同じだけの歴史を積んでいるわけで、これも伝統なんです。
だから軽々しく「伝統への回帰」なんて言っている連中は信用できないんですね。

この日本会議は、合法な政治活動を行っており、テロなど行う危険な団体ではありませんが、日本国憲法を破棄して戦前の明治憲法に、ひいては戦前の国体に回帰しようとしているようで、私には受け入れられないものです。
現政権に対して少なくない影響を与えているとすると、注意深く見て行く必要があると感じています。

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