「高校数学でわかる流体力学_ベルヌーイの定理から翼に働く揚力まで」(ブルーバックス)を読み始めたが。

丁度、掲題の竹内淳著「高校数学でわかる流体力学」を入手したところです。竹内淳先生の「高校数学でわかる~」シリーズは今まで失望したことがなく、流体力学を深く勉強したことが無かったので、躊躇なく購入したわけです。読後に感想を書くのが普通ですが、どうも読み始めで引っかかってしまいました。

まず副題「ベルヌーイの定理から翼に働く揚力まで」ですが、ここでピンと来た人が居ると思います。「翼に働く揚力」と「ベルヌーイの定理」にどんな関係があるか?ということです。
この本のP30~P35 に「■ベルヌーイの定理を最もうまく利用しているもの、それは翼」という項があり、例の翼の断面図と空気の流線が描いてあって、次のような説明文がありました。

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点線の位置に気圧の壁があると、流路が狭まるので流速が速くなると理解できます。ただし、気圧の壁なので弱い壁です。一方、下面では空気はまっすく流れるので、流れに垂直な方向の圧力は低下せず、総合すると翼には上方に力が働きます。
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図を示してないので、「点線の位置に気圧の壁がある」というのが分かり辛いかも知れませんね。翼の上側を流れる空気のその上に気圧が掛かっていて、それが壁の状態になっていて下側に比べ上側の空気の流路が狭まっていて、そのため流速が速くなっているという説明です。確かに、以前の説明のように「翼の前端で上下に分かれた空気が後端で同時刻に出会うということは、移動距離が長い上側の空気の流速が速い」というような首をかしげるものではないのですが、本当に合っているのでしょうか?

この件を分かりやすく説明していると思われるのが田崎晴明先生が書かれているどうして飛行機は飛べるの?です。
これを読むと、揚力の正体は空気の流れを下方に向けることによる反作用ということになって、無理にベルヌーイの定理を持ってくる必要はないことになります。

そういう意味で、この話を導入に使うのはいかがなものか?と思ってしまいました。続けて読む気をそぐことになりかねません。
ただ後ろの方を見ると、「2次元翼理論_ジェーコフスキー変換」などあって、それなりの説明もあるようだし、訂正一覧も示してあって良心的です。

よって、この記事の件は目をつぶるとして、読んでみたいと思いました。

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