「Casimir効果の計算_(2)」をもう少しくだいて再掲

最近、カシミール効果を再勉強しているのですが、ここは少しおさらいの意味で「Casimir効果の計算_(2)」を書き直してみます。

"Casimir effect"の中の「ゼータ正則化を想定したカシミール効果の導出」ところを意識して書いていますので、条件や前提はそちらを参考にして下さい。

[以下再掲(追加内容あり)]====================================

まず、一般的な波動を書いておきます。



つまり、



ということです。ここで、電磁波を考え、 速度を光速cとすると、 ですが、左辺は



なので、 



となります。この例では平行なプレートが x-y 平面に位置するため、z 方向に定在波ができます。
この場合、z 方向の波長 は離散化されてしまいます。つまりプレート間の距離を とすると、




だけが許されることになります。この波数を とすると、



となります。これによって分散関係は




となり、波動は、



です(z 方向が sin になるのは、プレートの面で「節」となる関数でないと矛盾するためです)。 
つまり、x-y方向は連続ですが、z方向はとびとびになるわけです。

で、次に "Casimir effect" では、



という式が出てきます。正直なところ、ここが良く分かりません。。
「場の量子論におけるカシミール効果」 によると、



となるようです(pdf では x で積分するように書いてありますが、これはケアレスミスでしょう)。
自分で計算すれば良いのでしょうが、何か面倒で。。まあ、スカラー場のハミルトニアンを計算したときの経験から多分正しいのかと思いますが。。
この式をブラとケットで囲んで期待値を計算すれば良いのでしょうが、各空間自由度に対し 2π があり、z 成分がとびとびになって言わばフーリエ級数になった場合、分母の 2|k| の扱いが分かりません。しかし電磁波は横波なので s = 1,2 で自由度が 2 であることが分かります。そういうことを踏まえて、上の式



を一応受け入れて話を進めます。
(いままで場の量子論を勉強してきたのですが、この程度のことを上手く説明できないことがナサケナイ。。)
さて、この式中の A がプレートの面積なので単位面積当りのエネルギー期待値は



となりますが、この値は当然ながら発散してしまいます。
で、ここからが繰り込み技法の一つである zeta - 正則化版として



を計算して、後で s → 0 の極限を取ることを考えます。これはハミルトニアンで使った s とダブってしまってよろしくないのですが、これは違うもので、複素数として扱います。これを実数として捉えてしまうと解析接続でζ関数として扱うことが困難になります。
さて、具体的な計算をしていきますが、極座標



を導入します。ここから、



であって、



から、



となります。
つまり、





ですが、



と定義すれば、



と表現可能です。ここで In を計算することにしましょう。



から、





この定積分が収束するためには Re(s) > 3 という条件が必要で、これが成立すると仮定して、



となり、



です。ここから s → 0 としたいのですが、問題が2つあります。

 ① Re(s) > 3 という条件で求めた式なのに、それを無視して s → 0 として良いか? 

 ② s = 0 の近傍では Σ|n|3-s は発散してしまう

ここで s は複素変数なので、全体の式は複素関数になり、解析接続が可能となり特異点回避して定義域を広げることが出来ます。さらにこの解析接続で、ζ関数の仮の表現から Σ|n|3 → ζ(-3) という対応となります。
これらのことから、上の問題点は解決されて、



で、 であることから、



ということになります。このエネルギーをポテンシャルと見なすと、 で力が導出されるので、単位面積当りのカシミール力 Fc/A は、



となります。

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