雑感_そうなのかなぁ?

茂木健一郎氏のツィッターでアメリカでの銃発砲事件についての連続ツィートがあったのですが、そうなのかなぁ?という疑問があったので、ここで考えを書いてみたいと思います。ツィッターで反論すれば良いと思われるでしょうが、議論する気もないし、フォロワーの多い氏のことなので、返信しても分からないでしょう。

どういうツィートかというと

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銃(7)日本では、「刀狩り」以来の伝統で市民は武器を持たない。だからこそ、安全という側面がある。一方で、「安全」を含んださまざまなことを「お上」任せにするという、主体性の放棄も見られる。
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という件です。

この「刀狩り」はどんなことかというと、wikipedia を見ても分かるとおり

『実際には、刀や脇差の上納と没収が名目上で展開されたのみで、祭祀に用いる武具や害獣駆除のための鉄砲などは所持を許可されるなど、刀狩の展開後も農村には大量の武器が存在したままだった。すなわち、秀吉の刀狩令によって惣村の完全なる武装解除が達成されたわけではない。また、刀狩の展開の多くは村請すなわち惣村の自検断権に基づいて実行されたケースが多い。』

ということです。つまり、刀狩りで市民は武器を持たない状況になった訳ではないのです。

『中世を通じて武器の所有は広く一般民衆にまで浸透しており、成人男性の帯刀は一般的であった。また、近隣間の些細なトラブルでさえ暴力によって解決される傾向にあった、そのため、秀吉は刀狩と並行して武器の使用による紛争の解決を全国的に禁止(喧嘩停止令)し、この施策は江戸幕府にも継承された。』

ということが重要です。続けると、

『以上のことから、秀吉の刀狩令は百姓身分の武装解除を目指したものではなく、百姓身分から帯刀権を奪い、武器使用を規制するという兵農分離を目的としたものであったとする学説が現在では有力である。』

ということです。
別のページ「Security Akademeia」 http://akademeia.info/index.php?%C5%E1%BC%ED%A4%EA から

『秀吉の真意は別にあったにしろ、中世の農民たちからは一定の支持と共感を集めたと思われる。
なぜならば、用水や山の入会権などを巡り頻発する村同士の争いが、あまりにも熾烈であり、彼ら自身を苦しめていたからである。刀・槍・弓・鉄砲までもが使われ、報復行為が繰り返され、近年の村々まで巻き込み、果てることのない争いが続けられていた。』

とあるように、刀狩りに従順だった我々の祖先は「主体性の放棄」ということではなく、報復・闘争の連鎖を断ち切る良い契機とみていたんじゃないでしょうか?。

祖先の知恵を「主体性の放棄」というのは、少し言い過ぎかと思いました。

そういう観点ではブログ「本に溺れたい」さんの

「刀狩りはPKOである」http://renqing.cocolog-nifty.com/bookjunkie/2011/01/post-f008.html

という記事がとても参考になりました。

私が心配しているのは、「お上任せ」「主体性の放棄」ということから、我が国の国防が未熟であるという話をしたがる人種が少なからず存在するということです。
それとこれとは別の話でしょう。。

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この記事へのコメント

「雑感_そうなのかなぁ?」について
2011年01月23日 02:23
TBありがとうございます。私もお返しさせて戴きました。

茂木健一郎氏に限らず、識者でも自分の得意分野以外では、一気に言動の質がおちることはよくあります(例えば『国家の品格』( ̄ー+ ̄)ニヤリ)。己の不案内な方面で何か言いたいなら、ちょこっとは物を読んだりしたほうがいいですよね。
T_NAKA
2011年01月23日 11:59
renqing さん、コメントありがとうございます。

茂木氏については特に嫌っている訳でもありませんが、ときどき「?」ということがあります。あまり言い過ぎると「ホンマでっか!?」の澤口某氏のようにお笑いにしかならないですね。こういうことは本人には悪気はないと思うので、受け取る方で選択するしかないでしょう。氏を崇め奉っている人が多いので少し心配なのです。

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  • 刀狩りはPKOである

    Excerpt:  戦国時代と呼び習わされる百年を超える内戦を経験した16世紀日本列島。この流血と Weblog: 本に溺れたい racked: 2011-01-23 02:25