これも何度も取り上げているのですが、「演習 場の量子論 _ 基礎から学びたい人のために」(柏太郎著・潟Tイエンス社)を読み進めていくためには避けて通れないので、ここから始めることにします。 [例題]============================================= φ(x) をいろいろな場、たとえば、スカラー場 φ(x) 、スピノール場 ψ(x) 、ベクトル場 Aμ(x) などの総称としよう。 さらに、その微分を と書き、Lagrangian 密度を と書く。なお普通の意味での Lagrangian は で与えられる。さらに作用を、 と書くとき(Ωは任意の積分領域)、場のオイラーラグランジュ(Euler-Lagrange)方程式が、 で与えられることを示せ。 =================================================== 古典解析力学では、自由度 f 個の力学系は で特徴づけられ、運動方程式は f 個の Euler-Lagrange の方程式 となることはよく知られていますね。 「場」になると、無限自由度なので、無限個の Euler-Lagrange の方程式になることになってしまいます。 そこで、Lagrangian ではなく、Lagrangian 密度を使うことにして、一つの方程式にしているのでしょう。 さらに、古典力学では(一般化ではありますが)座標は質点の位置を示し、「時間」はパラメータですが、今回は時間も座標として扱います。 また、μに関して、アインシュタインの縮約ルールを使っていることを留意願います。 さて、例題の分析を始めましょう。 場の変分を と書き、 としましょう。∂Ωは積分の境界を示します。 ここで、作用 I が不変とすると、 δI = 0 から、 Ωが任意であったので、それを無限小の領域刄カとすると、上式から、 であり、刄カ≠ 0 , δφ≠ 0 なので、 が得られます。 今日はこの辺で。。 |
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