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zoom RSS 地平線問題について

<<   作成日時 : 2018/04/04 00:01   >>

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標題の件について、「宇宙論T第1版」をゆっくり読んでみたいと思います。

[宇宙論T第1版 P69 より引用]---------------------------------------------
我々の宇宙の時間を遡ると でたちまちダスト優勢となり、 では放射優勢となる。そして、それ以前はどこまで遡っても、素粒子相互作用の漸近的自由性のために放射優勢のままである。すると現在我々が観測している宇宙の中でいかなる大きさの共動体積を持ってきても、その長さのスケールは初期宇宙に遡れば必ず地平線サイズより大きくなる。特に図 2.6 に示したように、現在観測されている(観測可能な)宇宙サイズ は宇宙の進化の過程でつねに地平線の外にあったことになる。では、過去に互いに因果的な関係を持ち得なかった体積 の領域がなぜ一様等方であり得るのか?これが標準的ビッグバン宇宙論の原理的問題、地平線問題である。
-----------------------------------------------------------------------

宇宙論を組み立てる際に、大前提として宇宙の「一様等方性」を採用していました。この前提が崩れるような要素がこの宇宙論の中にあることは大問題ということになりますね。

この件につき、もう少し分かり易い概念図が ga092_観測的宇宙論入門 で示されていたので、それを元にマンガを描いてみました。

画像


さてもう少し数式で表現したいと思います。「ドップラー効果か?宇宙論的赤方偏移か?」にあるように、 を宇宙のスケール因子の逆数と同一視することが可能となります。また、ここで は放射密度と物質密度が等しくなった時期の赤方偏移の値とします。

検討モデルとして、 の時期を物質優勢宇宙で近似します。 の時期は放射優勢です。 

いずれの時期の宇宙の地平線は

 

です。ここで

  で  
  で 

を使うと、

 のとき 

  
 のとき

 
  

(う〜ん、、ちょっと納得いかない部分もあるのですが、それは本質ではないので、このまま進めます。)
 
一方、宇宙は現在の地平線半径 内でほぼ一様等方です。→ 任意の時刻 における一様等方な領域の半径は少なくとも

 

以上であったことを意味します。ここから、

 のとき 

 

 のとき 

  
 
つまり、過去の宇宙において、その時期の地平線半径の外側に宇宙の一様等方な部分が存在したということになります。

さて、地平線問題について、「宇宙マイクロ波背景放射の温度が天空上のどちらを見てもきわめて等方的である」という観測事実の意味を考えます。

宇宙マイクロ波背景放射: のプランク分布

 →  の温度が(赤方偏移に換算して )の時期に光子と電子との相互作用が弱まって物質が中性化し、それ以降電子に散乱されずに天球のあらゆる方向から真っ直ぐに飛んできた光子の集団 

 → すなわち、我々は の時期の宇宙を宇宙マイクロ波背景放射を直接観測している 

 → したがって、その温度が極めて等方的であるということは、遅くとも の時期までに、互いに因果的に独立であるはずの領域がすべてほとんど同じ温度であったことを意味している 

これは「このような初期条件が偶然に実現された」ということになります。これはいかにも不自然です。

原因は何故か?:宇宙が減速膨張していたから

この解決のためには宇宙が発生直後に加速膨張していれば良いことになり、ここからインフレーションモデルが採用されることになります。

インフレーションモデルについて後述したいと思います。

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