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zoom RSS ペットの影響について検定してみた

<<   作成日時 : 2016/01/26 00:01   >>

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ひとと動物の心理学を受講していたら、健康に対するペットの影響について、1970年代の終わりにアメリカのエリカ・フリードマンの研究について説明していました。
オリジナルを当たろうと検索したのですが、ヒットしなかったので、この講義内容からの孫引きした結果を使って検定を計算してみます。

[引用]---------------------------------------------
フリードマンらの研究は狭心症や心筋梗塞などの重篤な心臓血管系の病気で入院して集中治療室から自宅に戻った患者に対して、周りのソーシャルサポートが1年後の健康状態や死亡率にどのように影響するかの研究でした。
(略)
このソーシャルサポートの中に世界で初めて犬や猫などの「家庭動物」が組み込まれたのです。
---------------------------------------------------

結果

・集中治療室から退院して自宅に戻った患者 \(92\) 人のうち、1年後では \(14\) 人が死亡しており、\(78\) 人が生存。

・集中治療室から退院して自宅に戻った患者 \(92\) 人のうち、1匹以上の家庭動物を飼っていた患者は \(53\) 人、動物を飼っていなかった患者は \(39\) 人。

・動物を飼っていなかった患者は \(39\) 人のうち \(11\) 人死亡していた。
 \(死亡率=0.2821\)

・動物を飼っていた患者は \(53\) 人のうち \(3\) 人死亡していた。
 \(死亡率=0.0566\)

画像

図にすると上のようになりますが、これに有意差があるか?というのが検定の目的なので、「比率の検定」となりますね。(感覚的には「有意差あり」なんですが、統計学的な裏付けを計算するということです。)

[考え方]----------------------------------------------------------
2つのグループの標本数をそれぞれ \(m,n\)、比率を \(p_{1},\: p_{2}\) としたとき,帰無仮説 \(H_{0}:p_{1}=p_{2}\) に対して検定統計量
 
が標準正規分布に従うことを利用して検定を行う。ここで,\(p\) は2つのグループの比率の加重平均値で、
 
となる。
-------------------------------------------------------------------

もう少し計算し易くするために
 
すると、
 
になります。ちなみに、この例では
 
なので、
 
です。つまり、
 
で、帰無仮説 \(H_{0}:p_{1}=p_{2}\) が正しいとして、たまたまこうなる確率は Excel で =1-NORM.S.DIST(2.975,TRUE) を計算すると約 \(0.15%\) ということになります。
昔の教科書だと \(5%\) や \(1%\) を有意水準としてそれ以下なら、帰無仮説が棄却されて、有意差ありとしていました。
今は、帰無仮説が正しい仮定として、たまたま実験結果と同じになる確率を計算して、それが小さければ有意差ありとして有意水準というのは流行らないようですね。
この場合の \(0.15%\) は十分小さいとして良いのでしょう。

この講座では
[引用]---------------------------------------------
 これを統計検定かけると入院してから1年で死亡する確率は家庭で動物を飼っても飼わなくても同じである可能性は0.2%以下でした。
 これは言ってみれば明日は雨が降りますと予報して実際に雨が降る確率が0.2%以下であるのと同じなのです。
 動物を飼った場合と飼わない場合の死亡率に明らかに差があると言える結果でした。
---------------------------------------------------
と説明していますが、太字の部分の説明が分かるようで分からないですね。降水確率が0.2%以下というのは「雨が降らない」と言って良いので、「動物を飼っても飼わなくても同じである可能性はほぼゼロ」ということを言いたいのでしょうか?それならそう言えば良いのに明日の降水確率なんていうともっと分からなくなると思います。

さて、犬を飼っていると、毎日散歩に連れて行かなくてはならないので、飼い主の生活は規則正しいものになると想像されます。そうすると、犬という動物の影響が集中治療室から自宅に戻った患者に直接作用したのではなく、散歩という行動が患者を健康にしたと考えることも出来ます。
そこで、このフリードマンらの研究は、犬以外のペットを飼っている患者を分類しました。

・犬以外の動物を飼っていた患者 \(10\) 人のうち1人も死亡していなかった。
 \(死亡率=0\)

・動物を飼っていなかった患者は \(39\) 人のうち \(11\) 人死亡していた。
 \(死亡率=0.2821\)

すると、
 
なので、
 
です。つまり
 
で、帰無仮説 \(H_{0}:p_{1}=p_{2}\) が正しいとして、たまたまこうなる確率は Excel で =1-NORM.S.DIST(1.907,TRUE) を計算すると約 \(2.826%\) ということになります。
これは「有意差あり」と言って良いか微妙な状態ですが、有意水準を \(5%\) とすればアリかな?って感じですね。
講義では「0.5%以下」となっており、ちょっと変だなって思います。

今日はこの辺で。。
 


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