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zoom RSS ブラックホール入門の内容を想像する(5)

<<   作成日時 : 2014/12/22 00:01   >>

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まだ、オッペンハイマーの話です。

共同研究者のヴォルコフとの論文を提出した半年後、別の共同研究者ハートランド・S・スナイダーと組み、物質が収縮してブラックホールになる過程について最終段階の計算を行いました。

彼らの考えによると、「質量の大きな恒星の収縮を止める」要因は次の3つ。

1.(恒星が)高速で自転しているため、遠心力によって収縮が止まる。
2.周辺部の物質が自転などによって吹き飛ばされ、臨界質量より小さくなるため、収縮は続かなくなる。
3.恒星の内部に輻射や粒子の運動の形でエネルギーが十分に残り、収縮の圧力に抵抗する。

しかし、収縮を加速する要因もあって、次のように考えられます。

[W・サリバン「ブラック・ホールとの遭遇」BLUE BACKS p81 抜粋]====================
 ふたりは次のように書いている。
「恒星が収縮して密度がだんだん大きくなるにつれ、恒星から放出される光やその他の形のエネルギーは、ますます少なくなっていく。その理由は次の三つである。
 第一は、いわゆるドップラー効果で、音源が遠ざかっているとき音が低くなる現象である。今の場合、恒星の物質は収縮によって内向きに移動しているため、そこから出る光は波長が長くなり、赤い方へずれる。つまり、エネルギーが小さくなるのである。
 第二に、物質が収縮するにつれて重力が強くなるため、光の波長が長くなる。
 第三に、恒星から出ようとする光の進路が曲がる効果である。」
=========================================================================


[W・サリバン「ブラック・ホールとの遭遇」BLUE BACKS p83〜84 抜粋]================
外部から観測すると、恒星が消え去ってしまうのに無限の時間がかかるように見える。しかしこの恒星の表面にいる人にとっては、これは一日くらいで全部起こる。ただしこれは、恒星の内部にエネルギーも残っておらず、自転もなくて、収縮にさからう圧力がない場合の数値である。「もちろん実際の恒星の場合、収縮はもっとゆっくり起こる」とふたりは言っている。
 (中略)
 恒星が収縮したあとに何かが残る。オッペンハイマーとその共同研究者たちは、それを「ブラックホール」とは呼ばなかった。また、そんな天体が発見される可能性について、何も言わなかった。シュヴァルツシルト半径もそうだが、このようなものは抽象的な思索の対象であり、おそらくは数学を駆使した遊びくらいのものでしかなかった。
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これが、ブラックホール前史といってよいでしょう。

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