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zoom RSS ブラックホール入門の内容を想像する(2)

<<   作成日時 : 2014/12/17 00:01   >>

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前回の Schwarzschild 解の説明は少し端折ったので、もうちょっと説明してみたいと思います。

さて Einstein 方程式とは

 

というものですが、「左辺=空間の曲がり」、「右辺 ∝ 運動量エネルギーテンソル」ということを示しています。
この運動量エネルギーテンソルというのは静的モデルならば「 から質量そのもの」です。
Schwarzschild モデルというのは、原点に質量 M の質点があって、それ以外には物質が存在しない等方的モデルですが、Newton 力学でも大きさのある星を微小な質点と表わして計算していて問題がありません。その意味で、そんなにオカシイものではありませんでした。
さて、この条件で上の Einstein 方程式を考えると原点以外の領域では、物質(=質量・エネルギー)が存在しないため、

 

と表現されることになります。少し変形すると、

 

から、 となり、元の式に代入すると、

 

という条件が出てきます。しかし、これは原点に質量が存在していなくても成立するので、 Schwarzschild 解の必要条件でしかありません。なのでもう二つばかり条件が必要となってきます。
最初は静的で球対称であるという条件で、ここから

 

であり、U,V,W は r のみの関数であるということです。
これだけでも、数学的には答えが出ますが、物理的意味として遠方では Newton 近似が成立する必要があるということです。
具体的な導出は少し表記は違ってますが、例えばここをご覧になると良いでしょう。
最終的には Schwarzschild 計量が出てきます。

 

[W・サリバン「ブラック・ホールとの遭遇」BLUE BACKS p69〜71 抜粋]==============================
 シュヴァルツシルトはアインシュタインの方程式に基づいて結果を導いた。そのような点に近づくにつれて相対論的効果が高まり、ついには空間が曲がって空間自体が閉じてしまう。そして赤方偏移は無限大になる。つまり、光の波もその他の波も波長が無限大になる、というのである。そのような空間領域は完全に外界から隔絶してしまう。さらに、重力場をつくっている想像上の無限小の点まで達しないうちに、このような効果が生じる、という驚くべき事実が明らかになったのである。もし、地球と同程度の質量が一点に集中したとすると、このような効果の生じる領域の半径は、ほぼ1センチメートルになる。これは後に重力半径、あるいはシュヴァルツシルト半径と呼ばれるようになった。
 シュヴァルツシルトは、アインシュタインに自分の論文を送った。1916年1月9日、次のような返事が来た。

拝啓
 貴兄の論文、非常な興味を持って読まさせていただきました。この問題の正確な解がこれほど簡単な式で表されるとは思ってもいなかったことです。この問題の解析的な取扱い方は、すばらしいものに思えます。アカデミーに提出するつもりです。(この後、別の理論的な問題について、長い文章が続く)
                                    ご発展を祈ります。
                                                敬具
                                                    A・アインシュタイン

この4ケ月後、シュヴァルツシルトは亡くなった。
=========================================================================================


地球の質量 
から、

 
     

と「ほぼ1センチメートル」になりました。
今日はこの辺で。。



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