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zoom RSS 西海岸方式と東海岸方式、さらに虚時間

<<   作成日時 : 2012/10/12 00:01   >>

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(特殊)相対論において、線素 ds2 の表現において符号の異なる「西海岸方式」と「東海岸方式」という2つの方式があります。これについて検索してみても私のブログ以外には引っかからないので、ちょっと自信ありませんが、まずはそのご紹介というところから。。

まず、「西海岸方式」について、







つまり、



次に、「東海岸方式」については、







つまり、



となります。
どちらでも、片方だけを使うということにすれば、理論は矛盾しないはずです。
ユークリッド線素



と比較すると、「東海岸方式」の方が3次元からの類推がし易いですが、固有時などの時間を問題にするときは「西海岸方式」の方が扱い易いと感じます(あくまで個人の感想ですが)。

教科書ではどちらを使っているのでしょうか?

ディラック「一般相対性理論」(ちくま学芸文庫) : 西海岸方式
ランダウ・リフシッツ「場の古典論」(東京図書) :西海岸方式
内山龍雄「相対性理論」(岩波書店) :海岸方式
須藤靖「一般相対論入門」(日本評論社) :海岸方式

という様に、色々なんです。

参考;いろもの物理学者さん 相対論(2004年)講義録・第12回6.3 ミンコフスキー計量
    From Wikipedia, the free encyclopedia Sign convention


次に「虚時間」ですが、これには2つあるようです。なので「虚時間」という言葉だけで判断せず、文脈で考える必要があります。

@ミンコフスキー時空であることは変わらないのだが、計量テンソルを ημν=δμν としたいため座標軸の方を虚数にしてしまうもの。東海岸方式を基に考えると、







つまり、



と最終的には、ミンコフスキー時空の線素を表していることが分かるでしょう。
パウリなどが採用している表現では、



として、



と書いているものもあります。


Aミンコフスキー時空とは異なってしまうもの。
 ・ホーキング博士が宇宙の始源の特異点を回避するために導入した虚時間
 ・場の量子論における経路積分で、t→it としたもの



つまり、



というもので、ミンコフスキー時空とは根本的に異なることはお分かりと思います。


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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
大変分かりやすい解説で、勉強になりました。

空間項が+なのが東海岸方式、時間項が+なのが西海岸方式と覚えようと思います。

虚時間の方も、きちんと式を書いておかないと誤解を招きますね。
私のブログの素人向けの解説でもそれぞれの最後に出てくる「ds^2=・・・」の式くらいは書いておかないといけないと思いました。
karaokegurui
2012/10/13 11:06
karaokegurui さん、コメントありがとうございます。
一冊の教科書を脇見もせずに勉強するのなら問題ないのですが、いろいろと啓蒙書などをつまみ食いすると、こういうところで混乱してしまうと思います。また、西海岸方式で自然単位 c = 1 を使って書くと、ds と dτ が同じものになってしまうので、これも注意が必要です。比例するものですが、意味は異なるということを認識しておかないと、、
T_NAKA
2012/10/13 19:57

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